マンション売却の注意点は?失敗しないために押さえておくべきことを解説

マンション売却を成功させるためには、事前に注意点を押さえておくことが大切です。そこで本記事では、売主があらかじめ知っておくべき情報を以下のようにまとめました。

【この記事でわかること】
・マンション売却における注意点
・ケース別のマンション売却の注意点

 

マンション売却における注意点

マンションを売却する際には、さまざまな注意点を事前に押さえておくことが大切です。トラブルなくスムーズに手続きを進めるためにも、次に挙げることを把握しておきましょう。

売主の責任に関する注意点

マンションを売却するにあたり、売主に伴う主な責任として「買主への説明責任」「契約不適合責任」「主要設備を修繕する責任」の3つが挙げられます。それぞれ詳しく見ていきましょう。

買主への説明責任

買主への説明責任とは、売主が買主に対し売却するマンションの状況について十分に説明を行う責任のことです。売主には、ネガティブなことも含めて買主に開示や説明を行う責任があります。

買主は、物件資料を見たり実際に室内を内覧したりしますが、表面上の確認だけでは把握できない不具合や欠陥も少なくありません。そのため引渡後に「欠陥があると分かっていたら購入しなかった」というトラブルへ発展しないように注意が必要です。売主が事実を知りながら説明しなかった場合、損害賠償などの法的な責任を負う可能性もあります。

購入時には不動産会社が買主に対して重要事項説明を行うことが法律で定められていますが、その際は、売主が「付帯設備表」「物件状況報告書」を作成のうえ買主に渡すことになります。これらの書面に不備があり、設備や不具合状況に関する情報が正しく買主に伝わっていないとそれが原因で契約が解除されるリスクがあります。

付帯設備表 付帯されている設備や家具家電などがある場合にその旨を買主に告知するための書面
物件状況報告書 マンションで現在もしくは過去に発生した物件の不具合状況を買主に報告するための書面

なお、付帯設備表に記載する必要がある設備には、以下のようなものが挙げられます。

キッチン周りの設備 換気扇、グリル、ビルトイン食洗機など
水周りの設備 シャワー、給湯器、洗面設備、トイレ設備など
居室・玄関周りの設備 照明器具、インターホン、下駄箱、畳など
出入り口周りの設備 扉、窓、網戸、障子など

不具合は、購入前からあったのか、購入後に発生したのかが問題になりやすいため、マンション内にある各種設備の動作状況を詳細に記載します。

また、付帯設備表、物件状況報告書の作成は、不動産会社に一任せず売主自らが行うようにしましょう。長い間住んできたマンションのことを最もよく知っているのは売主のため、売主自ら作成をするほうが正確な情報を伝えられます。

契約不適合責任

契約不適合責任とは、2020年4月の民法改正で「瑕疵担保責任」に代わって法定された責任です。マンション売買の現場では、契約締結に際して売主および買主との間で売買契約書の内容確認が行われ、その際にさまざまな説明をされるのが一般的です。契約不適合責任では、取引の対象となる物が契約の内容に適合しているか否かを判断基準としています。

万が一不適合が発覚した場合は、契約における法的な責任を履行していないため「債務不履行責任」が生じます。売買されるマンションが売主の故意や過失によって契約内容に適合していない場合、買主側に以下4つの請求権が与えられます。

・民法562条1項:追完請求
・民法563条:代金減額請求
・民法564条:契約解除(契約不適合の内容が軽微な場合を除く)
・民法564条:損害賠償請求

 

買主から契約不適合責任を追求されると膨大な時間やコスト、労力がかかってしまうため、引渡後にトラブルが起きないように細心の注意を払いましょう。

なお、個人が売主となるマンション売買における契約不適合責任は、契約時の特約によって「給排水管の故障」「建物のシロアリの害」と限られていたり、そもそも免責されていたりすることもあり、売主の責任が無制限に及ぶわけではありません。また契約不適合責任を負う期間も、売主が個人の場合は「引き渡し後3ヵ月間」、不動産会社の場合は「引渡後2年間」など決められることがあります。

ただし、免責の特約を結んだとしても、売主が知りながら告げなかった事実等についてはその責任を負うことになる場合があります。

主要設備を修繕する責任

エアコンや給湯器、換気扇といった室内の主要設備に不具合が見つかった場合、売主として一定期間にわたって補修や修繕を行う責任があります。そのため各種主要設備の作動状況を引渡前に確認し、必要に応じて修繕しておくといいでしょう。

「主要設備」は、大別すると以下4つのカテゴリーに分けられ、それぞれに次のような設備が含まれます。

給湯関係 給湯器、バランス釜など
水回り関係 キッチン設備、浴室内設備、洗面設備、トイレ設備、洗濯機の防水パンなど
空調関係 エアコン、床暖房、換気扇、24時間換気設備など
その他 ドアホン、ドアチャイムなど

ただし小規模な消耗品(給排水のパッキン、電球、電池など)は、責任の範囲には含まれません。「主要設備」に含まれないフローリングやクロス、照明器具、収納設備(棚やクローゼット)、建具関係の設備なども同様に責任の範囲には含まれないことになります。主要設備の修繕責任は「引渡後7日程度」とされるのが一般的です。

必要書類に関する注意点

マンション売却では、買主への情報提供や事務手続きのために用意しなければならない書類が複数あります。なかには再発行ができなかったり発行に時間がかかったりする書類もあるため注意しましょう。

必要書類 使用目的 取得方法
登記済権利証 ・買主への所有権移転に伴う登記名義人の変更 購入時に取得
※再発行不可
パンフレット等の物件資料 ・間取り図をはじめとする物件情報を買主に提示 購入時に取得
固定資産税納税通知書 ・固定資産税の負担金額を買主と取り決める 都税事務所や市区町村役所・役場で取得
実印・印鑑証明書 ・各種書類への押印
・実印であることの証明
市役所や区役所などで取得
身分証明書 ・売主本人であることの証明 書類によって異なる
管理規約・使用細則 ・マンションにおけるルールや禁止事項などの確認 管理組合または管理会社から取得

特に注意したいのが登記済権利証です。同書類は不動産会社や買主に対して、自らが売る権利を有している証明に用いられるもので、マンションを購入し所有権保存登記完了後に法務局から受け取ることができます。しかし、紛失しても原則再発行ができません。万が一、紛失していることが判明した場合は、法務局や司法書士などに相談しましょう。

登記済権利証と登記簿(登記事項証明書)の違い

登記済権利証と似たものに登記簿(登記事項証明書)がありますが、登記簿とは法務局に保管されている不動産の記録のことを指します。

土地および建物の所在地や面積、所有者の氏名および住所、抵当権の有無などが記載された公的な帳簿で、一般公開されていることから手数料を支払えば誰でも取得可能です。マンション売却で重要なのは、以下の2つです。

・「表題部」で物件の基本情報を確認
・「権利部」で各種権利に関する状況を確認

 

法務省

画像引用:法務省

 

「表題部」には、そのマンションの所在や専有部分および敷地の面積(地積)といった基本情報が記載されています。査定依頼をする際や売買契約書を作成する際などに確認することがあるでしょう。「権利部」は、「甲区」と「乙区」の2つに分かれており記載されている権利の種類がそれぞれに異なります。

「甲区」に記載されているのは、所有権に関する事項です。いつ・誰がそのマンションの所有権を取得したのか、所有者の氏名および住所といった情報が載っています。購入後に住所を移転した場合は、所有者自らまたは司法書士に依頼して住所変更登記を行い現状に合った内容に変更しましょう。

また相続で取得した場合は、所有権が移転した旨の登記を行い、所有者の変更を反映させておく必要があります。相続登記が未了(登記簿上の権利者が被相続人のままになっている)の場合は、買主への所有権移転ができない点に注意が必要です。

「乙区」には、所有権以外の権利に関する事項が記載されています。例えばマンションを購入した際に住宅ローンを組んだ場合は、乙区に抵当権の内容が記載されるといった具合です。買主に引き渡す際には、組んでいるローンを完済して抵当権の抹消登記をする必要があります。

なお、売却価格がローンの残高を下回っている場合は、そのままでは売ることができません。そのため差額となる不足分は、自己資金で充当して抵当権の抹消登記をすることが必要です。

費用に関する注意点

マンション売却には、以下のような費用がかかります。売却して得られた資金の中から支払うことができない場合は、貯蓄を切り崩すなどして先に支払う必要がある点に注意しましょう。

また、住宅ローンの残債があってもマンションを売ること自体は可能ですが、買主へ引き渡すまでに住宅ローンを完済して抵当権の抹消登記をする必要があります。

項目 補足
不動産会社に支払う仲介手数料 ・不動産会社が買主の場合は不要
・売買代金によって変動
印紙税 ・売買代金によって変動
登記費用 ・所有権移転登記、抵当権抹消登記など
司法書士に支払う報酬 ・司法書士に登記を依頼する場合に発生
測量費用 ・測量を依頼する場合
譲渡益に対する所得税および住民税 ・売却で利益が出た場合
住宅ローンの繰上返済手数料 ・住宅ローンを繰上返済する場合
新居への移転にかかる費用 ・引っ越し費用
・購入時諸費用(購入の場合)
・敷金や礼金等の初期費用(賃貸の場合)

なお、不動産会社に支払う仲介手数料の上限金額は法律で定められており、売買価格ごとの条件は以下の通りです。

売買価格 仲介手数料の上限
200万円以下 売買価格×5%+消費税
200万円超400万円以下 売買価格×4%+2万円+消費税
400万円超 売買価格×3%+6万円+消費税

出典:国土交通省

例えば売却価格が2,000万円の場合の上限仲介手数料は、以下のように算出します。

2,000万円×3%+6万円+消費税(6万6,000円)=72万6,000円

 

また、印紙税額は、以下の表のように契約金額によって異なります。

契約書に記載された契約金額 印紙税額
1,000万円超~5,000万円以下 1万円
5,000万円超~1億円以下 3万円
1億円超~5億円以下 6万円

※一部抜粋かつ2024年3月31日までの軽減後の金額を記載
出典:国税庁

契約における注意点

マンション売却では、仲介を依頼する不動産会社と結ぶ媒介契約と、購入の意思を示している人(買主)が見つかり合意に至った場合に結ぶ売買契約の2つの契約が発生します。

媒介契約

媒介契約とは、物件の売買の媒介(売主と買主をマッチングさせること)を不動産会社に依頼する契約のことです。不動産会社と締結する媒介契約には以下の3種類があります。

一般媒介契約 専任媒介契約 専属専任媒介契約
不動産会社と売主のつながり 緩い やや緊密 緊密
複数の不動産会社への依頼の可否 〇 × ×
売主自身で見つけた買主との売買契約の可否 〇 〇 ×
レインズ※への登録義務 なし あり
(7営業日以内)
あり
(5営業日以内)
業務の状況報告義務 なし あり
(2週間に1回以上)
あり
(1週間に1回以上)

※レインズとは、「Real Estate Information Network System」の頭文字をとったもので不動産物件情報交換のためのネットワークシステムのことです。不動産会社同士で物件情報を確認するシステムのため、一般のユーザーはアクセスができません。

1社のみに一任して集中的に注力してもらいたい場合は専属専任媒介契約、複数の会社に依頼して手広く売却活動をしたい場合は一般媒介契約、その中間をとりたい場合は専任媒介契約がいいでしょう。

なお、一般的に契約期間は3ヵ月程度が多く、契約期間内において売主側からの一方的な契約解除は原則できないことに注意が必要です。

売買契約

売買契約では、マンションの売買における以下のような事項について売主と買主で取り決めが行われ、売買契約書に記載されるのが一般的です。

・売買価格
・引き渡しの時期や条件
・代金支払の時期や方法
・固定資産税の負担金額

 

なお、一度契約を締結すると売主・買主の権利・義務が確定し、原則売却後に覆すことができなくなる点に注意が必要です。不動産売買契約書に記載されている内容を不動産会社や弁護士といった専門家に相談しながらよく確認しましょう。

また、売買契約書には、一般的に売買契約を締結した後に買主が住宅ローンの審査で落ちると売買契約が無条件で解除される「住宅ローン特約」がついています。

売主が買主から手付金を受け取っていた場合、住宅ローン特約の適用で売買契約が解除されると手付金は買主へ返還しなければいけません。買主の住宅ローンの審査が通るまで、手付金は大切に保管しておくのが得策です。

引き渡しに関する注意点

マンションを引き渡す際は、売主から買主に部屋や駐車場、トランクルームなどの鍵が渡されます。引き渡し当日には、売主の私物が完全に残っていない状態にしておく必要がある点に注意しましょう。

清掃や破損箇所の修繕などについて引渡条件が取り決められている場合は、それらの条件をすべて満たした状態で引き渡すのが鉄則です。

所有者変更届の提出も必須

売主(旧オーナー)は、売却が完了して所有権が買主に移転するとマンションの管理組合員ではなくなります。しかし管理組合側でその内容を把握することはできません。そのため所有者がいつから・誰に変わったのかを管理組合に知らせる以下のような変更届を提出する必要があります。

 

変更届は管理組合の理事長あてに提出するものですが、多くの場合、管理会社が組合員の名簿更新などの業務を行っているため、実際には管理会社の窓口へ提出するのが一般的です。あらかじめ、管理会社に変更届の指定書式やいつまでに必要か確認しておきましょう。

売却後の確定申告に関する注意点

マンション売却によって利益が生じた場合は確定申告が必要です。万が一忘れたり申告内容に不備があったりすると、無申告加算税や延滞税などの追加課税をされてしまうため注意しましょう。

特例を活用した節税方法

マンションを売却した際に発生する税金は、特例を活用すれば抑えられる場合があります。「利益が出た場合」「損失が出た場合」のそれぞれに使える特例や節税方法については以下の通りです。

なお、利益や損失は、以下の計算式で求められた「譲渡所得」がプラスかマイナスかで判断されます。

・譲渡所得=譲渡価格※1-(取得費※2+譲渡費用※3)-特別控除額(一定の場合)

※1譲渡価格:実際に成約した価格
※2取得費:マンションを購入した時の土地および建物の代金(建物は減価償却費相当額を控除)、仲介手数料などの合計額
※3譲渡費用:仲介手数料、測量費などマンションを売却するために直接要した費用

【利益が出た場合】

マンション売却によって利益が出た(譲渡所得がプラスになった)場合、「居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例」を活用することで節税できる場合があります。本特例は、マイホーム(居住用財産)を売った場合に所有期間の長短に関係なく譲渡所得から最高3,000万円まで控除ができる制度です。

本特例を活用すれば譲渡所得を最高3,000万円圧縮できるため、所得税や住民税を抑えることができます。ただし住宅の買い替えをする場合、売却時に本特例を活用すると新居の購入時に「住宅ローン控除」を活用できなくなる点には注意が必要です。

「3,000万円の特別控除」と「住宅ローン控除」は、一定の期間内に併用できません。「一定の期間内」とは「新居に入居した年の前年または前々年、もしくは翌年から3年以内」をいいます。上記「一定の期間内」に住宅の買い替えをする場合は「3,000万円の特別控除」と「住宅ローン控除」のどちらを活用するほうが大きなメリットを享受できるのかをシミュレーションするのが得策です。

【損失が出た場合】

マンション売却によって損失が出た(譲渡所得がマイナスになった)場合、「マイホームを買い換えた場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例」を活用することで節税できる場合があります。

本特例は、マイホームの買い替えで旧居宅での売却時に損失が出た場合、一定の要件を満たせばその譲渡損失をその年の他の所得(給与所得や事業所得など)から控除できる制度です。

不動産譲渡所得での損失を給与所得など他の所得と合算することを「損益通算」といいます。損益通算を行うことで課税計算のもととなる総所得が圧縮できるため、所得税や住民税を抑えることが可能です。本特例を受けるためには、新居で以下5つの条件を満たす必要があります。

・旧居宅を売却した年の前年の1月1日~翌年12月31日までの間に購入する
・自己居住用の物件
・家屋の居住部分の床面積が50平方メートル以上ある
・購入の日からその年の翌年の12月31日までの間に自己居住する、またはその見込みがある
・購入した年の12月31日時点で新居について返済期間10年以上の住宅ローンを組んでいる

 

相続が関係する際の注意点

マンションを相続した場合、売却すれば現金化できるため、不動産のまま相続するよりも相続人に分割しやすくなる点はメリットです。しかし相続税対策の観点からは、この方法が必ずしも合理的ではない場合もある点に注意が必要です。

相続税の税率は、以下の表の通り遺産額が多いほど税額が高くなる超過累進税率となっています。

法定相続分に応ずる取得金額 税率 控除額
1,000万円以下 10% –
3,000万円以下 15% 50万円
5,000万円以下 20% 200万円
1億円以下 30% 700万円
2億円以下 40% 1,700万円
3億円以下 45% 2,700万円
6億円以下 50% 4,200万円
6億円超 55% 7,200万円

出典:国税庁 相続税の税率

相続税を算定する際の評価額は、以下のように基準が異なります。

・土地:路線価方式や倍率方式
・建物:固定資産税評価額

 

そのため、評価額は現金化した場合よりも低くなることがあるのです。現金で相続する場合は、その金額がそのまま評価額となり上記の税率が適用されるため、相続税対策を考えるのであれば相続発生後に売却をする選択肢も視野に入れておきましょう。

また、相続発生後、相続登記前に売却したい場合は、登記簿上の所有者が亡くなった方のままだと手続きを進められません。そのため、まずは相続登記を行う必要があります。また相続登記が完了した後も、共同相続人全員の同意がないと売ることはできない点にも注意しましょう。

ケース別で確認!マンション売却における注意点

マンションを売却する理由や種マンションの種類によっても、異なる注意点があります。ここでは、2つのケースをもとに注意点を紹介します。

ケース1. 住み替える場合

住み替えの場合、居住中のマンションの売却と新居購入のどちらを先に行うかについて決めておきましょう。先に新居購入を行う場合、想定した価格やスケジュールで売れないと新居購入のローンが通らなかったり初期費用の調達ができなかったりするリスクがあります。

マンションの売却を先に行う場合と新居購入を先に行う場合のメリット・デメリットは以下の通りです。

マンション売却が先 新居購入が先
メリット ・新居の購入資金に充てられる ・引っ越しが1回で済む
デメリット ・仮住まいが必要で賃料が発生する
・引っ越し回数が増える
・売却金額が想定より下回るリスクがある
・売却代金を受け取る前に支払いが必要

なお、売却と新居購入をどちらもスムーズに行いたい場合は、両取引とも同じ不動産会社に媒介してもらうのが合理的でしょう。窓口を統一することでスケジュールの管理や調整がしやすくなり、オーナーとしても複数の不動産会社と同時並行でコミュニケーションを取る負担を軽減できます。

ケース2. 投資用マンションの場合

投資目的でマンションを購入した場合、入居者(賃借人)がいる状態での売却(オーナーチェンジ)になるケースもあり、買主は投資家であることが多くあります。

相手が投資家の場合、自己居住用として購入する人に売却する際とは異なる専門知識やノウハウが必要となるため、投資用物件の扱いに慣れている不動産会社を選ぶことが重要です。

大手の不動産会社の場合は、オールマイティーに対応できる会社もありますが、中小規模の不動産会社では、どちらかしか扱えない会社も多いため、不動産会社を選ぶ際に覚えておきまでしょう。

なお、株式会社住宅新報が発表した2022年3月期における不動産の売買仲介を行った実績数のトップ10は以下の表の通りで、ランクインしている多くは、大手の不動産会社です。対応エリアの広さや広告力、会社としての信頼性の高さといった要因が高い実績につながっていると考えられます。不動産会社選びを「実績」という比較がしやすい定量的な基準で選びたい方は、参考にするといいでしょう。

順位 会社名
1位 三井不動産リアルティグループ
2位 東急リバブル
3位 住友不動産販売
4位 野村不動産ソリューションズ
5位 三井住友トラスト不動産
6位 三菱UFJ不動産販売
7位 みずほ不動産販売
8位 オープンハウス
9位 積水ハウス不動産グループ
10位 東宝ハウスグループ

出典:株式会社住宅新報「主要不動産流通各社の2021年度(2022年3月期)の売買仲介実績」

マンション売却のよくあるQ&A

売却についてよくある質問をQ&A形式で紹介します。

Q:マンションを売るのにかかる費用はいくら?

売却にかかる費用は成約価格によって異なります。費用の主な項目は、以下の通りです。

・不動産会社に支払う仲介手数料
・印紙税
・登記費用
・司法書士に支払う報酬
・測量費用
・譲渡益に対する所得税および住民税

 

Q:住宅ローンが残っていても売却できるの?

取引を進めることはできます。ただし売却価格が住宅ローンの残高より低い場合は、不足分を自己資金で決済することが必要です。そのため、マンションを引き渡しするまでに住宅ローンを完済しないと売ることができません。住宅ローンの残高や想定売却価格、手元資金を勘案して判断しましょう。

Q:売却にかかる期間はどのくらい?

価格とスピードのどちらを重視するかで異なります。一般的には、売り出してから成約するまでは4~6ヵ月程度を見込んでおくといいでしょう。ただし相場よりも高値で売りたい場合は、1年以上の時間がかかることも想定されます。

Q:賃貸中でも売却できる?

賃貸中のマンションでも、以下2つのいずれかの方法によって売ること自体は可能です。

・投資用物件として売却する
・賃借人に退去してもらい自己居住用の物件として売却する

 

後者の場合、賃借人への立退料や新居を手配するまでの時間的な猶予が必要になります。

Q:売却に適した時期はあるの?

一般的に3月や9月は、転勤や異動、子どもの進学や就職といったライフスタイル・世帯構成の変化に伴う転居が発生しやすい時期となるため、売るのに適した時期といえるでしょう。

Q:売却の相場は?

公益財団法人東日本不動産流通機構の「首都圏不動産流通市場の動向(2021年度)」によると首都圏における中古マンションの平均成約価格は3,949万円、東京23区が5,431万円、横浜川崎が3,614万円でした。首都圏のいずれのエリアも対前年比で5%以上も価格が上昇しています。

 

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